センセーショナルな見出し
未分類IELTS Speakingの平均スコアに関して、日本が世界最下位だったというポストを見かけました。ある評価基準で日本の評価が低いとニュースになりがちですが、センセーショナルな見出しはともかく、内容を少し調べてみました。
まず、IELTSのジェネラル・トレーニングで、Speaking Band Scoreが最下位なのはタイ(5.3)です。下から2番目はサウジアラビア(5.4)で、下から3番目はベトナム(5.6)です。下から4番目はインドネシア、日本、韓国、ネパールで、いずれも5.7でした。最下位だと注目されますが、下から4位という中途半端な数値ではインパクトが弱いですね(苦笑)。
IELTSのアカデミックで、Speaking Band Scoreが最下位なのは日本語母語話者です(5.5)。ただし、Listening, Reading, Writing, Speakingの総合結果(Overall result)で最下位はウズベク語母語話者(5.8)で、下から2番目はアカン語、日本語、パンジャブ語母語話者が並んで5.9でした。
IELTSアカデミックでは、国別ではなく、受験者の言語別でランク付けしているので、少しややこしいですね。
ちなみに、TOEFL iBTのSpeakingで最下位はカザフ語母語話者とベトナム語母語話者で14ポイント、それに続いて日本語母語話者が15ポイントでした。最下位じゃないと話題性がイマイチ(苦笑)。ちなみに、Test and Score Data Summary 2022というPDFには以下のような注意書きがあります。
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ETS, creator of the TOEFL test, does not endorse the practice of ranking countries on the basis of TOEFL scores, as this is a misuse of data. The TOEFL test provides accurate scores at the individual level; it is not appropriate for comparing countries.
あくまで受験者の英語力を評価しており、国民全体の英語力を評価しているわけではありません。
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